幼なじみだから、わかっちゃうんだよね。

……………わかりたくも、ないのにさ。

でもどうしても、陽毬には俺を見てほしかった。

そんな俺を、見ているやつが一人。


「黒野君、陽毬とどぅ?」

「別に、どうもしねぇよ、篠田」


篠田美生。陽毬の大親友。

たったそれだけの繋がりなのに、篠田は俺の考えてることを知っているみたいだ。