………うん、あたしもわかるよ。

大河がなにを好きで、なにが嫌いで、なにをしたくて、なにが欲しいか。

こんなに、こんなにたくさんわかるのにさ。

大河の気持ちには全然気付けなかったんだよね。

混乱するあたしの頭で、小さいころのあたしが言ってる。


『大河を、傷つけたね』


って。

大河はもう、わかってるはず。

なにもかも。

あたしが気付くより、ずっと前から。