「……帰ろう」


涙をぬぐって家に帰ると、真っ先に優梨がやってきた。


「お姉ちゃん!?今日早退したんだって?大丈夫!?って、なんか泣いたあとがある!?」

「ごめん優梨。お母さんに夕飯いらないって言っといて」

「あ、お姉ちゃん!」


心配してくれてるのに、無視しちゃった。

もう、なにがなんだかわかんないよ。

初恋の人は、本当に南野なの?

部屋に入って、ベッドに座る。

すると、自然と机の上に置いてある本が目に止まった。


「花言葉の本………」