教室のドアを勢いよく開けると、案の定南野はまだ教室に残って机にうずくまっていた。


「……………ん、さ、桜庭?」

「授業始まってるけど、大丈夫!?」


南野の顔は真っ赤で、熱もそうとうあるみたい。


「もぅ、こんなになるまでなんで言わなかったの?バカはどっちよ!」

「ごめん……………」

「とにかく、帰るよ!」


南野をゆっくりと起こす。

さすがにおんぶとかはできないから、肩を貸す。

携帯で美生に早退するとメールをして、教室を出た。