南野がさっきと同じようにまたあたしの頭を撫でた。

ホッとした。

でもそれと同時に心臓が鳴り出した。


「それではー!優勝者変わりまして、南野さんと桜庭さんのキスタイムでーす!」


司会者さんがノリよく叫んで、会場がまた騒ぎ始める。

手に汗が滲む。


「み、南野どうしよ………」


そう言ってチラリと南野を見ると、返事の変わりにゆっくり歩いてきた。