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フッ。やっと、入学式がきた。この日を待っていた。

この学校は入試で首席をとると、入学式で新入生代表として挨拶を行うことになっている。

当然、この俺が首席のはず。この学校は県で偏差値トップの高校で、俺はそこの首席になるために必死に勉強した。

年頃の楽しみを全部返上して必死に勉強に打ち込んだ。

俺以外が首席なんてあるはずが無い。

「えー、それでは、新入生代表挨拶。」

俺の出番だ。そう思い立つ準備をしていた俺が聞いたのは信じられないことだった。

「新入生代表、羅織 水龍。」

「はい。」

……は???

なんで、俺じゃないんだ?しかも、返事したのは、高くてとても綺麗な声だった。

つまり…、女に負けた………?

ありえねぇ……、ありえねぇありえねぇありえねぇありえねぇありえねぇありえねぇありえねぇ!!!!!

この俺が!女に負けるだなんて!!

この体育館には母さんもいるのに、恥をかかせられた!

絶対許さねえ………羅織 水龍………………。

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