「教室に行こうか」

「うん。あの、わたし柊くんにお礼言ってなかったね。助けてくれてありがとう」

「僕はたまたま校舎にいただけだから。さあ、ホームルーム始まるよ」


柊くんに促されて歩いてくと、昨日みたいにやっぱりみんなが振り返る。


「香りが違うからね」

「え?」

「男は鼻が利くから」


女の子は人間とほとんど変わらないって聞いたけど男子は違うのかな。

教室の前まで来たら、急に足が前に進まなくなった。
戸口で襲われたことを思い出して足がすくむ。


「あんた、邪魔」

「桜木くん」

そのまま教室に入ってくのにわたしもくぐった。

目の前には昨日わたしを襲った生徒が!!

ひっ


「大丈夫だよ。あいつはもう手出しできないから」

「桜木に睨まれたら終わりさ」


桜木?

「階級社会だからね。」