見回して…やっと、分かった。



いつの間に、囲まれていた…!




みんな顔をマスクみたいなので隠してるせいで、女か男か、若いか年寄りかも分からないけど!



…絶対みんな、強い!




「俺の父親が…ナミさんが欲しいそうなんですよ」




菊がどんどん近付く。



立ち上がったナミは、菊を強く睨んでいた。




「一緒に来てください、ナミさん。そして…





……半世界を、壊しましょう?」







ナミの手が横に動いて、右辺りが真っ赤に燃える!



魔法を放ったんだ…!



次々周りの敵が倒れていってる、けど当たったのは数人程度…




「私が半世界を壊せるわけないでしょう!?」



「いいえ、ナミさんの力なら壊せますよ」




さっきからなに言ってるの…半世界を、壊す?



そんなの…あり得ない!




「なに言ってるんですか、菊さん。

半世界を壊すとは…どうゆうことですか」




「零君…頭の良い君なら分かるでしょう?

遠い遠い昔からある古代文明のすごさが。

そして、古代文明を引き継いで存在するこの半世界を世に発表したら、


どうなるか」




「まさか…!」




菊は心底楽しそうに話し続ける。


どこが、楽しい話…!



「俺と俺の父親であるこの世界の王は、人間界でこの世界の存在を発表するんですよ。

膨大な利益だけじゃない。


…1つの世界を支配していた王である父は、この世界の"文明"を使って人間界の王にもなるのです」