瞬間、私達の間にしばしの沈黙が流れる。


楓季は躊躇いがちに口を開いた。



「えっと…怜?あの…落ち着いて…聞いてくれる?」



と言ってきた。私は何かあったのかと


唾をゴクリっと呑み込みながら うん。と


力強く頷いてみせた。


すると、楓季は確かめるように 絶対?と


聞いてきたので うん。とさっきより和やか


に頷いてみせた。



「あのね…数日前なんだけど…。ちょっと手首
捻っちゃってだから…出てないの。」



言わなくてごめんね…。と、申し訳なさそう


に楓季は言った。



「えっ…そんなの聞いてないよ!?どうして早く言ってくれなかったのさ!!!」



と私は口早に楓季を問いただした。



「そうなるから言わなかったんでしょーが!!」



と楓季にデコピンされてしまった。