中学三年の 秋 最後の定期演奏会を間もなく迎える 吹奏楽部のハードな練習の音が響く中 西日が射し込む ただ一クラスしかない三年の教室は 進路選択に迷う生徒と 入試なんてまだ先の事だと 放課後をダラダラ楽しんでいる生徒等が 音に負けない 大きな声で それぞれの想いを それぞれの調子で語り合っていた そして私は これから始まる 青い春に 期待しか抱いてない まっすぐな妄想を繰り広げていたのだ