2クラス合同授業。
「慧くんといっしょ!」って思ったのもつかぬま。
1クラス1クラス、結局は別れちゃうし、喋るなんてできやしない。
見つめてるだけなんて、いやだった。
叶わない恋でもそれなりのアピールは、したかったよ。?
でも、慧くんが男子とふざけあって、笑うたびに心が締め付けられて…
そんな可愛い笑顔、見せないで。?

ポンポンッ…
「はい。だれぇー?」
「しーおんちゃん♡慧のことばっかみてるね…!!」
「佐木くん!?なんですか!
てゆうか、私慧くんのことなんか見てません!!」
佐木くんが織音って下の名前でよんだかと思ったけどまぁいいやって思って指摘しなかった。
「うそ。絶対みてるよね?それも悲しい目で。だから、相談して?っていったよね?それから、いい加減敬語やめて?」
「はい。じゃなくて、うん。
うん。見てるよ。でもさ、慧くんに恋しても、叶わないから(笑)すずちゃんに、勝てるなんて思ってないから。話やめないと、また掃除やらされちゃうよ?」
「笑わないで?ほんとは悲しいんでしょ?悔しいんでしょ?俺は…織音ちゃんとならまた掃除やらされてもいいよ…?」

初めてだった。
がんばって作った笑顔がばれたこと。
こんな優しい言葉かけてくれたのも。
こんな、どきどきした気持ちも。
全部が初めてで、いっきに力が抜けていった気がした。
「佐木くん…あ。なんでもないありがとう。」
佐木くん…優しいねって言おうとしたんだけどなんか、勘違いされたら嫌だったから。
「ほんと?これからはちゃんと相談だよ?」
「うん!!」
佐木くん。りんごみたいなほっぺしてるなーって指摘しようとおもったんだけどなんとなくやめといた(笑)