なんでそんな体力があるんだよ。


羨ましい。


まあ、頭では私のほうが勝つんだけどね。


とか思いつつ、私もついていった。


階段をダッシュで登る。


しかしおかしい。登っても登っても辿り着かない。


さすがの拓海も息がきれてきた。


そんな絶望の中私は確信した。


きっとこの先が屋上だろう。


多分2分ぐらい走って登っただろう。


やっと階段を登りきった。足がプルプルしている。


呼吸を整え前を向くと、扉があった。


この先が屋上である。


風が通っているのが感じられた。


2分も階段を登っていたので体は熱くなっていて風が涼しく感じられた。


「開けるぞ」


と拓海が言い勢いよく扉を開く。


すると屋上の真ん中に人が立っているのが見えた。


私たちは急いでその人へと近づいた。


その人は30代後半ぐらいにみえるが髪の毛は白に染めているので老けて見える。


私達はその人の目の前についた。


「やぁ、おめでとう。多分君達が最初に来ると思ったよ。ほんとに優秀だね。」


そういうとその人は、拍手した。


「さあ、君たちはこの試験に合格した。約束通りご褒美を与えよう。お金を五百万円ずつ与える。そして2週間仕事をお休みにさせよう。」


私達は驚きすぎて、声が出なかった。


白髪の人はその様子を見て笑った。


「ご褒美を与えたが、特別な任務も与える。しかしその任務はやすみになった2週間たったらおしえる。それまでは自由に過ごしてくれ。」


と、どこか悲しい笑顔でそうゆった。


しかしそんなのも気にしないぐらいの嬉しさがこみあげてきて拓海と私は声を上げていた。