「キイイイイイィィィィィィィィ!!!」
階段を降りたその時大きな音が聞こえた
何かが滑る音…
何かとても嫌な予感がした…
考えたくはないけど考えてしまう…
もしかしたら、奏が…
早く奏に会いたい 会って飛び付きたい
そして、早く安心したい
私は急いで校門へ向かった
下駄箱を通り越し校門へ向かったいる途中
人溜まりを目にした
もつれる足を踏ん張り走り続けた
そして…
たくさんの人に囲まれた
血だらけの奏の姿を目にした
とうとう転んでしまった
足を擦りむき痛い…いつもは奏が手を差し伸べてくれる
『おっちょこちょいだね…大丈夫?』
痛い…苦しいよ…
心が苦しい
早く私を抱き起こしてよ…
馬鹿…奏の馬鹿…
人の気配、視線など感じなく
この世界で自分一人になってしまった気分だ
私はその場で泣いた