「いや、いいよ──

茜には言うつもりだったし……

俺、心臓が悪いんだ」

そしてゆっくりと息をつき

「医者が言うにはだんだん…

手足が動かなくなって死んじゃうらしい」

その話を聞いて私は下を向いてしまった。

「そ、そんな顔をするなよ!

希望を捨てるなって言ったのは茜だよ?

それに、ドナーが見つかったら

俺にも生きれる可能性が出てくるんだ」