それはよく晴れた空がまぶしい、すっきりした夏の日だった。

ついにあたしたちはその店を見つけた。


「マリ…まさかとは思うけどこれって…」

「うん、きっと全部だよね…」



そこには想像以上にたくさんの人が押し寄せていた。

軽く200人はいるだろう。


「どーしようつぐみ!!!
こんなんじゃぜったい選ばれないよー!」

マリは今にも泣き出しそうだ。


「とりあえず並ぼ。
駄目でもともとだよ」


あたしたちは列の最後尾についた。


列に並ぶ人々はさまざまで、あたしとマリのような2人連れもいれば、今にも泣き出しそうにひとりでつっ立っているひともいた。