あぁ……、可哀想……。

私は、そう思うことしかできない。



―だって、そんな昴が選んだのが、


―――私だから。




私も席を立って、昴の元へ行く。


「……昴っ!!」


昴は、振り向いて、私を見た。



「……何?立花」


昴は、私のことを"立花"って呼ぶ。

名前…"優里奈"って呼んでって何度か言ったら呼んでくれるけど……。


―優里奈って、呼んでほしいなぁ…。