着ぐるみを着てて初めてよかったと思った。


だって……


その時、さっき閉めたドアがガチャと音を立て開いた。


私はドアの方に振り向くとそこには影山修二がいた。



それと同時に


「わわっ」


影山修二が私の着ぐるみの頭部分を乱暴に脱がし始めた。


そして、完全に頭がとれた私の顔を見つめながら影山修二は言った。



「って、お前なんで泣いてんだよ」



着ぐるみの中でひっそりと泣いていた私に、影山修二は気づいていたようだった。


私はその瞬間、大声を出しながら泣いてしまった。






そんな私を影山修二は



優しく抱き締めてくれた。