結局影山修二と宣伝のため校内をぐるぐると回ることになった。


のだが。



「お兄さん、かっこいいね〜」


「どこのクラス〜?ってか私たちと遊びに行こうよ〜」



影山修二の風貌は目立つからかすぐ他校の女子や綺麗めなお姉様方に囲まれて動けなくなる。


そして一緒にいる私も同様に足止めを食らっていた。


そして彼女たちは私を空気、いや、空気にある二酸化炭素の如く存在しないものとして無視をしていく。


ブサカワ着ぐるみには何も興味がないようだ。


ブサカワがいけないのか!?


いや、寧ろブサカワなんておこがましい。可愛い要素がないのかもしれない。



「あ?お前らなんだよ。うぜぇ」



そして、影山修二はお客さんにすら暴言を吐く。


その態度、全く客引きする気ないでしょ!!



「何〜!ツンデレ!?可愛い〜」



……って、お客さんの方も全然懲りてないし。


なんだこれ!


私の知らない間に世の中どうなっちまったんだ!!