…………ん!?



あまりのシリアスな展開にコメディということを忘れていたけれど。


何これ!?

もしかして、あの巷で女性が男性にやって欲しいナンバーワンの憧れの頭ポンポン!?

もしかしていきなりの甘々なストーリーに突入とか!?

それにそれにそれに心配って!



「藤くん、私のこと心配してたの?」


「ん?そりゃ心配するだろ。だってお前誰かに話しかけられたりしたらすぐ騙されてついて行きそうだし」


「……私は7歳の子どもじゃないからね」


「何?七五三まだ引きずってんの?」


「佐伯さんは浴衣似合ってるもんね」


「まぁ似合ってたな」


「………やっぱり佐伯さんのこと好きなんだ」


「そういうことばっか言うやつは置いて行こう」



そう言って私に背を向け前に進もうとする藤くん。


私はとっさに藤くんの浴衣の後ろ帯を掴んだ。



「あぁ〜!待って〜!犬のおまわりさん!!」


「…………はっ?」


「迷子の迷子の子猫ちゃんを置いていかないで」



佐伯さんに見習って語尾にハートをつけてみた。



「お前のどこが子猫なんだよ。ブタ」


ぶっ


ぶっ


ブタって……





藤くん、冷たいどころか…鬼畜すぎる件ーーーーーーーー!!!