「すみません…」



「お前って本当にバカだよな」



「すみません…」



「人相も悪いし、性格も悪いし、友達いないからな俺」



「すみません……」



今、私と影山修二はさっきまで私が座っていた大きな石のあたりに座っている。



「私はてっきり影山修二が誘拐しようとしてるのかと思ってそれを阻止しようと……」


「んなわけねぇだろ!」



そう言い、私のことをギロッと睨みつける影山修二。


「ひぃ〜ー!」


私は目の前で誘拐事件が繰り広げられているのかと思ったのだがそれは違ったようだ。



「にいちゃーん」



その男の子は影山修二の弟だったのだ。
今も座って影山修二のズボンの裾を持って立っている。
その立ち振る舞いはなんて可愛いのだろう。



「このおばちゃん、だーれー?」


「えっ!?私?」



ん?この子、聞き間違いじゃなければまさか私のこと、おばちゃんと言った!?



「このおばちゃんはね、にーちゃんと同じ学校の人」



って、アンタもおばちゃん訂正しろよ!!!