「な?今夜から泊まれよ」

「やだ」

予期せぬ返答に、俺は思わず眉を上げた。

ナナは、わざと眼を細めてジーッと俺を見てから、シラーッと天井に視線を移した。

なんだよ、今の顔。

「蓮とは、DVDの趣味が合わないもん。あたし、車の競争とか、ロボットとか、興味ないし」

ヤバイ。

俺は焦った。

「あたし、ラブストーリーが見たいんだもん」

ラブストーリーものは……クラシックの次に苦手だ、正直言って。

けど俺は、ナナに泊まりに来てほしい。

一緒に寝たい。