小部屋に来るのは、唯一、場所を知っている、幼馴染みの野風くらいだった。 時々、遊びに来ては先生とか、クラスの話をしてくれたけど、野風は函南君に興味がなかった。 まさか昔の初恋の相手がこの学校にいるだなんて、思いもよらなかったし。 でも、野風のおかげでつまらないはずの学校がとっても楽しかった。 お昼は時々二人でお弁当を食べて。 帰りはできるかぎり一緒に帰ってくれて。 感謝してもしきれないよ。