「難しいかも知んないけどさ…まー、お互い頑張ろーぜ。」
そういって、真面目な顔で、日焼けした手でぐっと拳を作った。
清花もふっと笑って頷くと、自分の拳を西川君の拳に軽くぶつけた。
「うん…!頑張ろ!」
振り付けはなんとか覚えられて、ようやく解散となった頃にはもう6時を過ぎていた。
皆と分かれて、駅へと急ぐ。
少しお腹が減ったので、途中のコンビニでカットパインを買い、歩きながらそれを食べる。
「あ……。」
函南君が、イタリアンレストランの入口のところに立っていた。
いつものように声をかけようと足を踏み出して、ふと、足を止める。
函南君はひとりではなかった。
もう一人、セーラー服姿の女の子が立っていて、二人は話し込んでいる。