そういって顎で示した先には、まるまる太ったマンボウみたいな女の子…。
飛んだりする度に、ボリューミーなお腹が波打っている。
「うっそだろ!!」
「おい、コラ坂田ァ!懲りないやつだなー!」
坂田君の大声に、とうとうキレた先生が大股でやってくると坂田君の脳天に先生の鉄拳が振り下ろされる。
西川君は素知らぬ顔で、ストレッチ。
坂田君は頭をかかえて、いてーーっと呻いている。
「そういや、あれだ。弓道部のイケメンに告白したんだろ?氷の王子」
「え…」
西川君が少し顔を近づけて聞いてくる。
「うちのマネージャーが言ってた。スルーされてもめげなくて芦屋さんは凄いって。」
マネージャー…。
そういえば、斜め後ろの流川さんて、野球部マネージャーって言ってた気が…。
野球部にまで噂が広がってるなんて…。
もう今更なんだろうけど…。