「すーさん。芦屋さんは無理だと思うよ。」



笑いをようやくおさめた坂田君が、顎を腕に載せたまま、眉をへの字に下げて、ちょっと悲しげに笑った。




「ちゃかい、うるさいよ。………そんなの、わかってる…、し」






うっすら赤く染まった顔の鈴村君が、むっとしたように口を引き結んで。





静かな教室で、二人がそんな話をしていたのを、清香達は知る由もなかった。