森のアーチを潜りいつもの場所へ向かう


自由にはえていた草木も、何度も同じ場所を歩いたせいなのか、一筋の道ができた


晴れている空を、前より大きくなった森の緑が覆い隠す


より、幻想的になった空間


真っ直ぐただ歩いていくと、3分程で少し開けた場所に出る


そこには、大きな木が1つ、小さなベンチが1つ


そして、


「あら、遅かったわね。」


「先に行くなんて、酷いよ」


「だって、隼人、遅いんだもの」


「……………」


「あら、怒ってるの?」


「別に」


「ふふっ。隼人、頑固なところ直さなきゃね?」


そう言って、白い彼女はいつも通りの笑顔で微笑む