あれから、病院に来てから2週間が過ぎた


手足もだいぶ動かせるようになったけど、まだ目は回復していない



「はい、眼帯これでOK 」


「………………」


「?………隼人君、何処を見てるんだい?」


「……………」
 


「もう、手と足は大丈夫だから、動いても平気だよ………でもこの建物からは出ないでね」


「……………」
 

「じゃあ、行くね………ドアは開けておくから」



飯田先生は何も答えない俺に、毎日話しかけてきた



手足は動ける様になった


でも、俺が欲しいのはそんなものじゃない


俺が欲しいのは、きっと一生手に入れられない物



何にも縛られない自由が欲しい


自分の遺志が持てる自由を


自分で未来を決められる自由を