「これかな?………少違うね……こっちか?」
楠原さんは、俺が着ていたのと同じスーツを用意してくれようとしている………が
「あ、あの楠原さん。実はこれ特注品でして………」
「あぁ!それでなかったのか………仕方ないな。では、乾くまでこれを着ていてくれ、すぐに乾かしてくるよ」
楠原さんは、乾かすものをとってくる………と、奥の部屋へ消えていった
「…………早く、着替えないと」
濡れたスーツを脱げば露になる
黒い痣
赤い擦り傷
この傷はいつになったら消えるのだろうか。いや、消えることも、減ることもきっと無いのだろう
……………この先ずっと
「いっ………て」
傷口にジュースが染みる
痛い
痛いよ