目を開けると嫌に黒い天井が目に入った
カタカタと鳴る煩いキーの音、カーテンで遮断される光、大きな黒い部屋に寝かされている俺
もうそれだけで今の状況を理解する事ができた
あぁ、また始まるんだ
「お目覚めになりましたか?隼人様」
「かつ……らぎ?……葛城ッ、どうし「あの方がお呼びです」」
「ッ……」
「ご案内致します……こちらへ」
開かれた真っ黒なドアの奥も黒
俺の意志を無くすために、俺が関わる部屋は全て黒に統一されている
「失礼します、隼人様、どうぞ」
コンコン……と葛城が黒いドアをノックする
「…………」
「隼人様、お進みください」
真っ黒な部屋に足を踏み入れる