俺とは違って…………………



「ええ、私、大好きよ」



それが本当の事であるのを証明するように、微笑む苗木


素直に苗木の事が羨ましくなった



俺は…………

俺の両親は…………


  
「隼人はどうし「あぁ、先生に呼ばれてたんだ……」」



次の言葉を聞きたくなくて、思わず遮った



「………そうなの、いってらっしゃい」


「あぁ」
  


苗木の方を振り返らずに、進み始める



今、振り返ってしまったら、俺は苗木に酷いことを言ってしまう様な気がして



そんなことをしたら、嫌われてしまうんじゃないかって……………怖くて



「隼人!!」 



後ろから、苗木の綺麗な声が大きく聞こえる


「何?」  


振り返らずに答える