苗木と会ってから、もう1週間がたった。あの日と変わらず彼女はいつも真っ白だ



「君はいつも白いね」


「?……そうかしら?」



毎日にただ彼女が木の絵を描いている姿を、ベンチで座って見ているだけたった


それだけで幸せな感情になった



「どう?隼人、今日の絵は」



いつも同じ質問を飽きる事なく聞いてくれる彼女

 

「あぁ、綺麗だよ」



「もう、いつもそれなんだから………でもありがとう」
  


ふわりと微笑む彼女


彼女の笑顔は彼女の絵でも表現できないんだろうなと、ぼんやり思った



「隼人は笑わないのね」



「…………そうだね」



俺の生きてきた環境では、笑顔と言うものは無意味な表現   


けど、残念がる彼女に少し胸が痛む