「でも、隼人なのよ。隼人なの、隼人じゃないと駄目なの」



隼人なの……………そう、力強く、俺の瞳を見て何度も言う彼女


 
「ッ………意味、わかんない」



呆れたような顔をする彼女


だって、ちゃんと………俺が必要だって………言ってくれているみたいで………



「……………隼人は頑固なのね」



「………君もね」



「苗木って、呼んで欲しいわ」
 


「……………」

 

「何?照れてるの?」



初めて会ったばかりなのに、こんなにも、言ってくれるから、
 


「分かったよ、苗木……退院するまでな」



「良かった………ありがとう隼人」



苗木と喋っていると、今まで殺してきた感情が一気に溢れてきそうになる