「何でもない。…ちょっとぼーっとしてただけ」

「そ?ねー、慶。今日お母さんが入学祝いでケーキ焼くって言ってたから来てよ。」


あさバタバタしてたから言い忘れてた。


と、舞が言う。


「え?あー行くよ、悠たちも?」


「あたりまえーーっ」




俺たちが普通に会話していると金崎が


「なんだよなんだよ!幼なじみ感出しやがってーー!」


「「だって幼なじみだし」」


舞とハモる。


「仲良いとこ見せつけんなよなぁー!」


にかっと笑う金崎には警戒のない笑顔で。


ともだち多そうなやつだなって思った。


「なぁ、俺ら友達になろーよ!舞、慶って呼んでいい?俺のことも龍って呼んでよ!」


「ぜんぜんいーよっ、よろしく!龍」


舞が笑いながら言う。


舞の笑顔を何人もの男子が釘付けになってるようだった。


「俺も慶でいーよ、よろしく龍」


きんざ、龍とは仲良くなれそうだった。


「…慶ってイケメンだよなぁ〜、彼女とかいんの?」


イケメン?俺が?


「慶は昔から女子にもててたよ!憎い男だねぇ〜」


舞が俺をツンツンしながら言った。


俺が憎い男なら舞は憎い女だよ。


「やっぱ?くそ、うらやましーわ!慶と舞、美男美女だし!」


龍が言う。


「嫌だよ、こんな女顔。」


俺は言うけど舞は


「可愛くていいよ!!」

って言う。


男が可愛いって言われるのはなんとも複雑な感じだ。