……ずっと待ってるけど来る気配は、なくて廊下は静まり返っている。



「……来ないなぁ…遅刻しちゃうから教室戻ろうかな…」



そう思って教室に戻ろうとして階段へ行く道の曲がり角で……



たったった……ドンっ!


走って来た誰かにぶつかってしまった。



「あっ……ごめんなさいっ!…え?」



謝りながら立ち上がり、顔を上げるとそこには沢田光貴先輩が立っていた。