莉奈にやっと追いついたと思って辺りを見回すとそこは…昨日莉奈とぶつかった廊下だった。



誰も通らない人気のない旧校舎奥の廊下。


そこで立ち止まって莉奈が泣いていた。



「こ…うき…先輩っ……うっ…」



光貴先輩、光貴先輩とずっとその名前を呼びながら泣き崩れて行った。



どうして光貴先輩の事でそんなに苦しそうに泣くんだよ……っ…!



俺を見ろ……もっと俺を見てよ……!