【春馬side】


お昼。




教室へ戻るといきなり咲花が話しかけてきた。




それも"上目遣い"で。




直球ドストライクッ!!




そんなぐらいにヒットした。




かわいすぎんだろ…。




しかも…サラッと呼び捨て。




もう一回呼んで欲しくてわざと聞こえないフリをした。




咲花の、君のその声でずっと、俺の名前を呼んでほしい。




不覚にもそう思ってしまった。




絶対に俺に振り向くことなんてないのに。




浮気をしよう!そう決まった時、丸山が俺の耳元で言ったんだ。




『咲花を奪って』って。




君が誰を想っていても、俺は君だけを想うよ。