そう告げた私に彼は、うつむいて答える。



「だよな。」



と。



「だからそこどい「でも」



だからそこをどいて。



そういいかけた言葉を遮った彼。



「でも、俺は好きなんだよ。どうしても…好きなんだよ…。」



「だからって、私はあなたの思いは受け取れない。」



「昔は秋君って、呼んでくれた。その声が大好きだった。俺を呼ぶ、その声が。」



私は黙ったまま彼の言葉を聞いた。



「いつかまた、咲花の目に俺しか映んなくさせてやるから。それまでは、俺の気持ちだけ、知っといて。俺は、咲花以外好きにならない。それだけは今、約束できるよ。」