「明日香
よかったな」
組長…今はお父さんか
お父さんがニッと笑いながら私に言ってくれた
「うん!!
よかったよ
お父さんもありがと~」
もう組長との会話じゃなくて親子の会話をしてるから口調はもとに戻った
「これからも頑張れよ
ここに来た当初はあんなだった明日香ごここまで大きくなるなんて
お父さん感激っ!」
と抱きついてきたお父さんに
「苦しいよお父さん
お母さんに言うよ……あっ!お母さん助け…ウッ」
最近やっとお父さんの豹変ぶりになれて来た私はお父さんの弱点を見つけたの
それはお母さんに言いつけるのが一番だってことをね!
何かお母さんが怒ると怖いらしくて
お父さんでもお母さんには逆らわないんだ~
で、近くを歩いていたお母さんに助けを求めたら
「あっすか~
若頭おめでとー」
と言いながら走ってきて私にお母さんまでお父さんと一緒に抱きついてきたのだ
「お、お母さんまで…
苦しいよ…」
やっとこそそこまで言うことができた私は
今日ばかりはお母さんもお父さんと一緒なんだねと
思いながら横の柊に
“助けて”
と口パクで言ったら
“諦めろと”
口パクでそんな返答が返ってきた
薄情者め!柊……
後で文句をいってやる
しばらくすると二人が話してくれたけど私はもうフラフラでしたよ……
「あ、そうだわ!
今日は明日香と柊のお祝いなんだから
ごちそうを作らなきゃ」
「お、俺は明日香が若頭になったことを傘下に伝えんとな!」
と各自そう言って嵐のようにどこかへ行ってしまった