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「オレは、ゆうとは明日香ちゃんのこと好きなんだって思ってたけど」
他の2人が帰った後も、煉は俺の部屋に居座り続ける。
煉とは中学校からの仲で、特に何をするわけでもないけど、一緒にいることが多い。
親同士もそこそこ仲がいいから、そのまま夕飯を食べて帰ることもしばしばだった。
だから居座るのは別にいいけど……
「お前に言われたくねーよ」
「はあ?」
「悠美(ユミ)のこと。まだウジウジしてんの?」
「そ、そんなんじゃねぇし!オレは年下の可愛い系の子がタイプなの!」
「あっそ」
にやっと笑うと、煉はちょっと拗ねた顔をする。――耳が真っ赤だ。
「とにかく、明日香ちゃんは早めに捕まえてた方がいいと思う!
片山は氷山の一角やろ。きっとあいつが告ったら、もっともっと増えるよ、明日香ちゃんに気持ち伝えるヤツ。」
「……俺には、関係ないよ。」