「なーにしてんの?」

「……っ、そーいち!?」

振り返ると、私の席の後ろにはそういちが立っていた。

「なに書いてんの?」

「試合は?

そういちはニッと笑ってVサインをした。
「無事に地区大会進出っ!」

「やったね、おめでとう。」
ついにやけてしまうのを抑えて、私は言った。

「凜がそう言ってくれるんだから、頑張ってよかったよ。」

そういちの優しい笑みに、つい目をそらせてしまう私。
ああもう。自分に舌打ちしたくなる。

「ちょ、ちょうどよかった。…………これ、あげる。」

何枚かの便箋を適当に2つに折り、そういちに渡す。


「ん?ありがと。」