あのあと。
自転車通学の俺たちは、お互いに愛車(?)に乗って、学校から数分の公園にきていた。

「なによ…話って。」

「凜…まず、座ろう!」

季節はもう秋。
ベンチに座ったら、小さな凜はこごえてしまわないだろうか。でも野良猫のように構われるのを嫌う凜を、抱きしめたまま話すなんてできなくて。

「これ。」
座ろうとする凜を制して、タオルを敷く。


「……」

「あ、これ汗拭いてないやつだからな!汚くないぞ!」

「……別に汚いなんて思ってないし。」

「す、すいません…」

どうしよう。俺もう泣きそうだ。