なんでユウの誕生日なのにプレゼント?
というか“俺からも”って、まだ私渡してないのに!
どうしよう…!
ユウのプレゼントってきっとめちゃくちゃセンスいいに決まってる!
「ユウ!」
「ん?」
バッグをさぐっていた手を止め、振り返りながらふわっと笑うユウに、胸がきゅっと縮んだ。
「あ、のさ……私、プレゼント、まだあるよ?」
「そーなの?でも俺のを先に渡させてよ。
明日香のは一番さいごの楽しみにしたい。
それに俺、結構緊張してんだよ…」
「ん?」
そういえばユウの、小さな包み紙を持つ大きな手は、小刻みに震えていた。
「はい、どーぞ。」
「ありがとう…」