騒がしい教室。
そこに一人の女子がいる。
教室の入り口から首を出したのは、ほかのクラスの男子。
幼馴染でも、仲がよくて付き合ってるんじゃないかって噂されている二人だ。
そんな二人を見ると、今にも胸が張り裂けそうな痛みに陥る。
「サエ?」
「っん?」
慌てて口の中にたまった唾を飲み込むと、隣で眉を寄せながら不審な顔をする舞がいた。
そうだった。
今は昼休み。そして、教室で舞とご飯食べてるとこだった。
「なに?」
「・・・ちょっと着いて来てくれない?自販機でジュース買いたいの。」
「購買じゃなくていいの?そっちのほうが安いんじゃないの?」
「ううん。いいの。」
首を傾げた私に、舞はいいからとほほえんでみせた。
そして、二人で教室を出て行く。