『ん、ん〜』


ぁ、桃葉ちゃんが起きたか…


「あ、起きたか?」

『ねぇ、私どうしたの?』

え?桃葉ちゃんは、わかってないのか?
自分が、取り乱した事を…


「……。」


海飛は、何も答えない。


『ぁ、また、やっちゃった?』


……また?

何回もあるのか?

こんな、ことが?


サアッ


僕は、カーテンを開けてベットに入った。

『ぁ、紫苑君、さっきは、ごめんね?驚いた…よね?』


泣きそうな、そして、辛そうな顔で言われた。


[いっいや!僕こそ、ごめんね?僕そんなに、桃葉ちゃんに嫌われてると思ってなくて、その…抱きついちゃったりしてっ!
ほんと、ごめんなさいっ!]


ズキッ


自分で言って心が傷んだ。
あぁ、やっぱり僕は、桃葉ちゃんが、好きだ。桃葉ちゃんに何があっても、僕は、桃葉ちゃんが、好きだ!


『いや、違うの。』



え?ちがう?


[ち、ちがう?]


『そう、違うの。紫苑君のせいじゃないの』

桃葉ちゃんは、そう言って
涙を流した。
多分、桃葉ちゃんは自分が泣いてる事に気づいてない……


それを、


「も、桃葉、大丈夫だ。」


海飛が、止めた。
僕は、何も出来ない……


そう、何もできないんだ。


〝悔しい〟

正直に、そう思った。
そう思ってたら、自然と言っちゃったんだ


[ねぇ…桃葉ちゃん。桃葉ちゃんは、何があったの?]

……?!

あ、今僕なんていった?

何があったの?って、言った?

聞いちゃった…
でも、聞きたい。