「だって俺は絶対朝霧より、綾崎を好きって気持ちは大きいんだよ？

それなのに幼なじみってだけでお互いのことが何でもわかる。ズルくない？」




……わかってる、好き、という言葉に変な意味はないんだって。友達としてだって。


わかってるけど……顔に熱が帯びる。


バレないように俯いてると佐藤くんはフッと笑った。




「でもまぁ、これからたくさん知ってけばいいか。絶対朝霧を超えてやる。」



爽やか笑顔でそういう佐藤くんに胸がなる。




「あの……私も佐藤くんのこともっと知りたい…っ」



勇気を振り絞って言うと佐藤くんは一瞬目を見開いてからニコリと笑った。



「じゃあ、お互いのことをこれから知って行こう。ゆっくり時間をかけて、ね？」




「うん…っ！」




優しい佐藤くんと、もっと仲良くなりたいし、たくさんのことを知っていきたいな。


そう思った。