「でも朝霧って女好きじゃん、好んで絡んでるんじゃないの?」
女好き、確かに郁也は普通の人から見たらそうなのかもしれない。
だけどーー
「なんとなくわかるんだ、郁也はあんまり女子が好きじゃないって。
小さい頃からそうだし、今だって郁也は作り笑顔で女子たちとからんでるし。」
私にはその作り笑顔も一切ないけどね。
「ふーん……よく見てるんだな、朝霧のこと。」
「まぁ、幼なじみだから……」
小さい頃から一緒にいるんだ。少しの変化でもすぐに気づいてしまう。
「なんか悔しいな……」
佐藤くんは目をそらす。
「え……?」