「は、おまえなにする……!」




「ふふ、バカ。私の手に引っかかってる。」




窓から自分の部屋に戻ろうとすると郁也は静かに口を開いた。





「……由奈。」




久々の名前呼びに私は戸惑ってしまう。




「え……」




「由奈、おいで。」





郁也は勝ち誇ったような顔をしていてなんだかムカついた。



だけどやっぱ郁也には勝てないらしい。私の足は郁也の元へと進み始めてた。