「だから…そんな郁也だから私は選んだの。容姿とか幼なじみとか関係なしに。」




私がそう言うと石田くんはポロリと一粒、涙をこぼした。





「アンタ、彼氏にベタ惚れすぎだよ。」




石田くんにそう指摘され、少し顔が赤くなる。




「なっ、そんなこと……」



「でもわかるよ、アンタの気持ち。俺だって女だったらそいつのこと好きになってるかもだし。」




石田くんはそう言って立ち上がる。



私もつられて立ち上がると石田くんに抱きしめられた。




「ごめん……本当に………好きだからって傷つけた…」




ポロポロ涙を流す石田くん。