「テメェには関係ねぇだろ。」
郁也は冷たく言い放ち、私の横を通り過ぎる。
すると、佐藤くんが郁也の腕を掴んだ。
「あ?触んじゃねぇよ。」
「…おまえさ、素直になれば?」
「は?おまえ、何いって……」
すると佐藤くんは郁也の腕をパッと離し、私の手を取り、指を絡ませるように握られた。
これは…恋人つなぎってやつ?
って、なんで私と佐藤くんが手繋いでるの⁉︎
やばいやばいやばい。手汗とか大丈夫だよね?ってか本当なんで⁉︎
「綾崎、行こうか。もういいじゃん、コイツなんて。」
「え……あ……」
強制的に屋上を退場させられる。
郁也は私たちに興味がないように、屋上から出てこなかった。