「なぁ、俺じゃダメなの?あの彼氏なんてモテるから他にたくさん相手はいるだろ。
俺は……アンタしかいないんだよ。だから振り向いてくれよ……頼むから…」
強く抱きしめられる。
断らなくちゃ。拒否しなきゃ。
そうしないと彼は余計傷つくに決まってる。
「なんで…アイツは容姿から頭脳、友達、彼女全て持ってる。ひとつくらい…譲ってくれたっていいじゃねぇかよ……」
ポロポロと涙をこぼす石田くん。
「もう泣かないって決めたのにすぐ泣いちまうな……変わろうと思ったのに結局無理だったな……」
自虐的に笑う石田くん。